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照明計画の失敗!パナソニックのかってにスイッチを設置する際に注意したい事。




一戸建てで照明計画を練る際に必ず検討することになるセンサー式スイッチ。

我が家では居室以外の照明には基本的にパナソニックさんの「かってにスイッチ」と呼ばれるセンサー式スイッチを多用しております。

このセンサー式スイッチは主に玄関ホールやトイレなどに設置をする方も多いですよね。

今回は我が家の設計事例からかってにスイッチを設置しなくて後悔した!という事例を紹介したいと思います。

これは特定の部屋などに設置しなかった!という件ではありません。

センサー式スイッチに関しては動線などをメインに採用を検討する事になりますが一定の条件においては絶対に採用をおすすめしたい場所があるのです。

なぜなら手動のスイッチがあったとしても出番がほぼないスイッチになってしまうからです。

照明計画の一案としてご覧いただけますと嬉しいです。

かってにスイッチシリーズ

我が家で採用しているパナソニックの「かってにスイッチ」と呼ばれるセンサー式スイッチには色々な種類があります。

一戸建てなどの設計時に検討されるのは大きく分けて壁や天井に取り付けられるタイプのこの2種類になります。

かってにスイッチ

こちらが一般的に使われるセンサー式のスイッチになると思います。

関連 パナソニック かってにスイッチ

  • 明るさセンサ付き
  • 熱線センサ付き
  • 手動・自動・切操作可能
  • センサーカバーにて感知エリア設定可能

という性能的には申し分ない製品になります。

[LEDほんのり点灯]かってにスイッチ

こちらは[LEDほんのり点灯]と呼ばれる特殊な機能を持ったかってにスイッチです。

関連 パナソニック [LEDほんのり点灯]かってにスイッチ

参照サイトの説明にあるように基本的にトイレ用に設計されたセンサースイッチになります。

  • 明るさセンサ付き
  • 熱線センサ付き
  • 手動・自動・切操作可能

までは同じですが通常のかってにスイッチにない機能として

  • 設定時間帯において調光機能付きの照明を任意の明るさにて点灯することが出来る

という特徴があります。

つまり夜間などに照明が明るすぎて眩しいという事を防止するために指定時間だけ照明の照度を調光して落としてくれるんですよね。

さらにその点灯具合も0%→指定%までゆるやかに点灯・消灯してくれるのです。

これにより突然パッっと照明が点灯することも無く目に優しいです。

逆にトイレ用に設計された物なので

  • センサーカバーなどがなくエリア設定が不可能
  • 感知エリアがカタログ設計上2メートルしかない

というデメリットもあります。

水回りの照明計画

それでは我が家の水回りの照明計画を今一度確認してみましょう。

水回り照明計画

かってにスイッチ(ほんのり点灯)

  • 洗面所
  • トイレ

手動のスイッチ

  • 脱衣所
  • 浴室

という構成になっています。

かってにスイッチのほんのり点灯を洗面所とトイレに採用しています。

これは夜間にトイレに行く際の動線として照明が眩しくないようにするための対策です。

脱衣所のスイッチを手動にした理由

我が家では居室を除いた空間にはかってにスイッチなどのセンサー式スイッチを積極的に採用しています。

浴室に関しては手動しか選択肢がありませんよね。

一方で脱衣所のスイッチ計画はあまり悩むこともなく手動に決定したように思います。

間取り設計時に一応センサー式も検討はしたんです。

しかし設計時に脱衣所でのスイッチ案に関して考えていたことはこのようなことだったので手動のスイッチにしたんです。

入浴時の扉の開閉

間取りに脱衣所を設計した方はどのような計画で脱衣所を取り入れましたか?

  • お年頃の子供と鉢合わせにならないように
  • 入浴時に洗面スペースと分けたかった
  • 来客者に脱衣スペースを見せたくなかった

などのパターンが多いのではないでしょうか?

我が家では入浴の際に脱衣所を使う時には扉を閉めるんだろうなという想定で設計をしました。

これは物凄く当たり前のことのように思えますよね。

しかしこれがそもそもの大間違い。

実は我が家の場合は夫婦だけなら脱衣所の扉は確実に閉めないと思います。

皆さんはどうですか?

でも子供が大きくなった時にはプライバシーも確保せにゃなりませんし扉を閉めるんだろうなとは思います。

まだそこまでのライフスタイルになっていないだけですね。

物干し時の扉の開閉

脱衣所の扉に関しては衣類除湿乾燥機を使った際に浴室+脱衣所という最小限のエリアで区画を分けられるようにという思いもありました。

物干しなどの作業をカンガルと滞在時間はそれなりに多いと考えかってにスイッチによる短時間の照明点灯よりは手動の方が良いかなと設計当初は考えました。

関連 部屋干し前提におすすめ!間取り検討時からの物干しスペース設置の重要性を改めて問う。

洗濯作業時の扉の開閉

洗濯をする際には洗濯カゴに無造作にいれられた洗濯物を仕分けする作業があります。

ネットに入れたり、色柄物を分けたり、洗濯機に入れたり。

そのような作業に関してはある程度時間がかかりますよね。

そのためにセンサー式スイッチよりは手動の方が良いのかなと思ったのです。

暮らして分かった実際の使い勝手

それでは入居後に約1年暮らしてみての感想です。

まずは基本的にこの脱衣所の照明スイッチはあまり操作をしない=脱衣所の照明を点灯しないという現状になっています。

完全に使わない訳ではありません。

しかし頻度はかなり少ないんです。

それはなぜでしょうか?

周りがセンサー式照明だと明るさには困らない

まずはこちらの図で説明しましょう。

LDKから脱衣所方面に侵入してくるとまずは洗面所の照明がセンサーにて点灯します。

洗面所点灯

このように洗面所の照明が点灯しただけで既に脱衣所まで明るいんです。

脱衣所の扉が開いている状態ですとほとんどの作業は洗面所の明かりで可能になります。

細かいものを見る際には手動でスイッチを入れる事もありますが本当に頻度としては少ないです。

脱衣所の扉は閉めなかった

これは子供がまだ小さいことが大いに関係しています。

先ほどは脱衣所の扉を閉めなければ洗面所の明かりで用が済むと言いました。

では脱衣所の扉を閉めたら意味が無いだろうと思いますよね。

実際のところこの脱衣所の扉を普段の生活の中で閉める事はほとんどありません。

子供がお風呂に入る際には私や妻も一緒に入ります。

その際には子供の身体を拭いたり着替えの準備をさせたりするために脱衣所だけでなく洗面所まで一面に物を広げて作業をします。

  • タオルを下に敷いて濡れ防止
  • 着替えを置いておく
  • 身体の保湿などのために塗る薬を置いておく
  • ベビーパウダーの缶を置いておく

たったこれだけですけど結構なスペースを使います。

これは小さなお子さんがいるご家庭の方なら共感して頂けるのではないかと思います。

これらの作業は脱衣所だけで出来るには出来るんです。

でも洗面所まで使うともっと楽ちんに出来るんです。

そしてその時には浴室の照明も点灯しています。

浴室照明の点灯

上図を見ていただいて分かるでしょうか?

そうなんです。

そもそも浴室の照明だけでも十分に脱衣所まで明るかったりするんですよね。

脱衣所に入って脱衣所と浴室の照明を2箇所操作することは実はあまり無いというか面倒というか。

服を脱ぐ・服を着るという動作においてはそこまでの明かりを必要としなかったんです。

もちろん明るいほうが良いんですよ。

でもその為にスイッチ操作をするかと言われると我が家ではしなかった。

ここまで人間ものぐさになるとは思いませんでした。

洗濯物は夜にする予定がしなくなった

我が家の設計時には深夜の電気代が安い時間帯をめがけて洗濯&物干しをし、衣類除湿乾燥機を使うという計画をしていました。

洗濯物を乾燥させる作業が一番電力を消費するためですね。

しかし実際に暮らしてみると生活スタイルは常に変化するものですね。

  • 妻が働きに出る
  • 子供が保育園や幼稚園に通うようになる
  • 洗濯の頻度などが増える

こうなると夜間だけの洗濯という訳ではなくなります。

電気代などを気にするよりも毎日の生活が優先となり結局は夜間の洗濯機会はぐっと減りました。

操作頻度が少ないだけに消し忘れが多い

スイッチの消し忘れが多くなります。

例えば浴室と脱衣所を隔離して夜間に洗濯物を乾かしているとしましょう。

衣類除湿乾燥機稼働エリア

こちらの図面で示したエリアですね。

衣類除湿乾燥機を使っている際は閉め切った部屋が温まって洗濯物が早く乾いてくれます。

よって洗濯物の確認に行く際には熱気を逃さないように脱衣所の扉をサッサッっと閉めます。

夜間の物干しを前提に考えると室内は暗くなりますので流石に手動で照明を点灯します。

作業を終えて出る時に見事に忘れます。

いやそこを忘れないようにしろと言われると何も言い返せません。

しかし普段から脱衣所のスイッチを押し慣れないのでどうしても忘れてしまうんです。

ということで電気つけっぱ!とよく叱られるわけです。

LED照明なので電気代なんて本当に微々たるものなんですよ。

でもやっぱり付けっぱなしっていうのは出来るだけしたくないんですよね。

結論

「周りがセンサー式照明で囲まれた場所に設置された手動スイッチはほとんど操作しなくなる事が多い」

と思います。

もちろん作業内容によると思いますよ。

しかし基本的に周りがセンサー式照明の明かりの場合は作業的にはほとんどの事が済んでしまうと思います。

動線としてセンサー式照明に囲まれたような場所はセンサー式にしたほうがストレス無い生活が出来そうだなと感じます。

もちろん手動で点灯したら忘れないようにすればいいだけじゃないか!と言われたら言い返す言葉はありません。

しかし今回の話題にしている場所はあくまで「周りがセンサー式照明」の場所に限っての話です。

この理論はハニカムシェードの記事にて電動式にした場所は全ての窓を電動化にしないとストレスが溜まりそうと言ったことと似ていると思います。

関連 【一条工務店】ハニカムシェードのまとめ&電動ハニカムのリモコン反応が悪い方への対応のおすすめ

すなわち自動で点灯する照明が多い場所に設置された手動式照明は点灯することが少なくなるということです。

設計時に気をつけるべき事は?

我が家の事例のように入居してから完全に間違いに気づくこともあると思います。

しかしながら設計時に

「ここは手動で良いか?センサーにすべきか?」

という選択に迫られる場面も多いと思います。

また家族間でその必要性に意見の相違があって結果どちらかにしてしまうという事もあると思います。

そんな時には私はこんな方法を提案します。

照明の変更に対応出来るようにする

かってにスイッチと普通のスイッチというのは一般的にこのようなサイズで規格が統一されています。

スイッチサイズ

例えば手動スイッチにしたけれどもやっぱりセンサーが良かったなぁと思えばこのスイッチ部分を交換するだけで簡単に対応が可能になります。

恐らく一般的なLED照明となら接続は可能だと思いますが設計時によく確認されておくと良いと思います。

スイッチのタイプによっては必要な配線が違う場合もありますので詳しくは専門の電気工事士さんや監督さんなどに確認をお願いします。

スイッチプレートをかってにスイッチのサイズに合わせておく。

前述のスイッチの配置にも関わることなのですが「かってにスイッチ」に交換が容易に出来るようにスイッチプレートを大きくとっておくことです。

かってにスイッチ

かってにスイッチのサイズはみなさん御存知の通りこのサイズです。

一般的な2~3口コンセントと同じサイズですよね。

対してスイッチが何個も組み合わさる場所に関しては小さなスイッチが集まったスイッチプレートが採用されることと思います。

3連スイッチ

我が家ではリビングライコンも採用しているためにスイッチが固まったプレートはこれが限界でした。

このようなプレートにしてしまいますと問題が有るんですよ。

それはかってにスイッチに交換しようと思った時にスイッチプレートを埋め込むスペースが無く取り付けが困難になります。

壁に穴を開けたりして追加は可能ですが結構な工事になってしまうと思います。

かってにスイッチプレート

よってこのスイッチ部分だけはかってにスイッチを併用できるように大きいプレートサイズを確保してもらうと良いと思います。

取り付けや交換にあたっては担当監督さんなどに相談されると良いと思います。

接続される照明などの種類によっては対応してないものもあるかもしれませんしね。

交換に当たっては電気工事士の資格が必要になります。

資格をお持ちでない方は絶対にご自分で作業をされないようにお願い致します。

脱衣所のスイッチは交換予定

ということで我が家の脱衣所の照明に関しては将来的にかってにスイッチに交換をする予定を計画しています。

脱衣所では衣類除湿乾燥機を使用しています。

使用にあたり熱も発しますしかってにスイッチが反応してしまうと思い検証してみました。

かってにスイッチは熱源を発する動くものに反応するので衣類除湿乾燥機の熱風が出る羽根がスイングするのに反応するのが心配でした。

結果として衣類除湿乾燥機が固定された場所で動く分にはかってにスイッチは反応しないようでした。

これで心置きなく交換が出来そうです。

最新型のかってにスイッチは正面検知が追加されているようです。

最新型のかってにスイッチを採用した場合には衣類除湿乾燥機に反応して照明が点灯してしまう可能性があります。

その際は旧型を取り付けるか衣類除湿乾燥機を使用する際にスイッチをOFFにすると誤作動を防げるかと思います。

まとめ

照明設計時における「かってにスイッチ」の計画に対して何が悪かったのか?

この問いに答えるとすると

  • 照明とは計画時に思っているよりも明るかった
  • センサー式スイッチは思っているよりも便利であった
  • その為に手動スイッチの使用頻度が減ってしまった

という事を予見出来なかった事だと思います。

お隣の部屋で点灯している照明でちょっとした作業は済んでしまうんですよね。

今回は触れませんでしたがかってにスイッチのほんのり点灯タイプも同じようにスイッチを交換するだけで対応は可能なのかなと思います。

ただしその際は接続する照明に「調光機能」がついていないと意味がないです。

そういう点を含めて設計時に迷った際には将来的に対応が可能なようにスイッチ配置・照明配置を計画しておくと良いかもしれませんね。

今回のスイッチ計画の変更により我が家でのセンサー式照明の可動範囲はこのようになります。

かってにスイッチエリア

寝室と子供部屋を除くほぼ全ての空間がセンサー式スイッチになっています。

通路や玄関というエリアに拘らずに自分なりの暮らし方を考えて「かってにスイッチ」を最大限に利用して欲しいなと思います。

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福島県で2016年に一条工務店で新築を建てました。 家づくりに関わった時に身に着けた知識を皆さんにお伝えします。全館冷房や全館床暖房の暮らし方など、多数の間取り相談に応じています。

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