一条工務店さんで建築をする際に標準外の作業をお願いする際にはそれぞれに難易度の違いがあると思っています。
それぞれ大きく分けて「稟議」や「設定外品」などと呼ばれるわけです。
それぞれの作業の意味の違いを分かって頂いた上で、それでも出来ない作業が出てくることをこの記事では説明したいと思います。
この記事を読んでいただけますと
なんていうSNSなどから得た情報を元に営業さんに相談をし、お互い無駄な怒りや失望感を持たないように。
一歩踏み込んで打ち合わせ作業が出来ると良いなと思います。
標準仕様とオプション
一条工務店さんでは展示場などでもよくこのような説明がされると思います。
住設などもほぼ自社製品で賄っている一条工務店さん。
他社の製品も多数導入されているとはいえ他のハウスメーカーに比べて家に係る設備などの選択肢は多くないと思います。
選択肢が多くないという事はデメリットとして扱われる可能性もあります。
一方で選択肢が少ない分だけ安く・迷う事が少なく家造りが出来るわけです。
規格品だから可能な低コスト化
一条工務店さんにかかわらず住宅関連の単価はかなり上がり傾向かなと思います。
住宅メーカーを選ぶ際には様々なポイントがあると思いますが一番はやはり家を建てようと思うときに使える予算が大きいかなと思います。
一条工務店さんはハウスメーカー全体から見ると中堅どころのお値段設定となっていると思います。
もちろん坪単価というのはどれだけのオプションを盛り込むかによって大きく変わると思います。
しかし標準装備や性能に対する坪単価という点でいうと一条工務店さんのコスパは優れている点があり、
- 住設を自社製品で画一化する
- オプション品を限定する
- 海外での低コスト生産
という点などもその低コスト化に大きく関わっているのだと思います。
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決まったオプション以外は採用出来ない?
しかしこの標準品やオプション品に無いものを採用したり普通は出来ないような対応をする際に別の言葉を使うんですね。
多くの場合簡単に「稟議」という言葉で済まされる事が多いです。
しかし実の所は標準外品を選ぶことが「稟議」ではなくパターンによっていろいろな呼び方があるわけですね。
まずはこの標準外のオプションや住設・造作をする際に出来ることや出来ないこと、その難しさを確認する必要があるのかなと思います。
他の人がやっていても出来ないこともある
一条工務店さんで標準外の物を採用しようと思った際にはそれが可能かどうかを確認する必要が出てきますよね。
これから説明する作業の内容によって細かなやり方は変わってくると思うのですが簡単に言うと
- あの人が出来てたから私もやりたい。
- あの人が出来てたから私も出来るだろう。
は基本的に通じない事が多々あるという事です。
一条工務店の設定外作業の難易度
一条工務店さんで標準外のオプション品や住設・造作をしてもらう際の難易度はこのような感じになるのかなと思います。
それぞれの呼び方は公式なものではありません。
しかしこれから説明するにあたり区別するためにこのように表記してみました。
稟議案件や設定外品の導入に関しては詳細をこちらの記事にまとめておりますので御覧ください。
関連 出来ない事は全て稟議?知ってて欲しい一条工務店の稟議の内容とその流れ。
関連 なんで私だけ採用できないの?一条工務店で設定外品を採用する際の仕組みとは?
どうしても出来ない稟議や設定外品の導入例
ここまで説明してきた「稟議案件」や「設定外品」の導入。
これらを採用する流れや事情などから人によって出来ることと出来ないことの差が生まれてきます。
しかしそれだけではなくもっと別次元の理由で出来ないことが出てくる事も知っておいて欲しいです。
家の種類・差別化の為に出来ないこと
一条工務店さんには様々な種類の家があります。
- セゾンA・F・V
- ブリアール
- 和風百年
- i-cube
- i-smart
- ファミーユ など
それぞれの種類により採用できる住設やデザイン面に違いがあったりします。
採用が出来ない例
顕著なところを言うとi-smart(アイスマート)に採用されるスマートキッチンやグランドカップボードなどは差別化の為にブリアールやi-cube(アイキューブ)などにはどうやっても採用が出来ない物になります。
その他にも例を挙げますと
- ハイドロテクトタイル
- 窓の種類(格子窓)
- スリットスライダー
- フローリングの種類
- 建具のデザイン
などなど特にも住設などにより差別化を図ることから採用が制限される例が多く感じます。
採用が可能なもの
一方で採用が可能なものも出てきます。
例えばキッチンなどを例に取りますとセゾンAという商品に関してはかなりフレキシブルに社外品が採用できるようですね。
メーカーや種類により検討項目が出てくるものとは思うのですが、自分好みの家を作ろうと思えば家の選択から考え直す必要も出てきますね。
またセゾン系の軸組工法であることから造作面の制限もそこまで厳しくなく対応出来る範囲もかなり広いと思われます。
一方で社外品の住設導入により予算面での懸念が増えると共にかなりのセンスが問われる事になるのかなと思います。
拘りの有る方は一度検討されても良いのかなと思います。
また軸組工法などはi-smartなど2×6に比べて床暖房などの効きも違いますしハニカムシェードなどが標準外だったりすることから他の家と同じような家づくりをすると見積りをみてビックリする例も多そうです。
直営とフランチャイズ(FC)の違い
一条工務店さんは全国に販売網を持っています。
しかし一部地域においては一条工務店さんの直営ではなくフランチャイズ契約をした全く別の会社が一条工務店さんの家を売っていることを理解する必要があります。
これらの地域で一条工務店さんの家を買おうと思った時はフランチャイズ契約をしたこれらの工務店さんに家づくりをお願いすることになります。
これらは一条工務店という名前が入っているものの地元のビルダーさんが一条工務店の名前を借りて一条工務店さんの家を売っているに過ぎません。
よって基本的なルールは同じであるものの直営では稟議がおりないだろうと思われる施工などが行われる例が見られます。
一例を挙げてみますと
- ニッチや造作関係の施工
- エアコンなどの取扱機種の違い
- キッチンなど社外品住設の導入
これらの直営ではまず不可能であろうと思われる事がフランチャイズさんでは出来たりする例があります。
トラブルの原因はSNSでの情報拡散?
直営にて稟議案件になった場合は間違いなく「誓約書」的なものを書かされると思います。
その内容を見ると他言無用・SNSなどでの拡散をしないというものです。
しかしフランチャイズさんでは同じ稟議対象の作業でも当たり前に出来たりする事もあります。
それらの作業が普通にInstagramなどSNSで拡散される事により多大な勘違いが起こる例も多いのかなと思うのです。
フランチャイズさんでは相談次第で普通に出来る可能性が出てくる住設変更や造作などが多くの直営一条工務店さんでは
- どうやっても出来ない作業
- 稟議案件で何とか出来るが公開できない
などの特殊な作業になるわけです。
もちろんフランチャイズで建築をされた方はそんな事情も知らず、誓約書なども無いと思われる事から全くお構いなしに公表をするわけですね。
この辺の事情を知らず知識を持たずにその案件を見た人は勘違いをして営業さんなどに相談をする。
そして結果出来ないと言われ持たなくても良い不満を持ちお互いに嫌な思いをする場合もあるかもしれません。
これは本当に残念なことだなと思うわけです。
一条工務店さんにも原因が有る
また最近になり一条工務店さんはInstagramなどSNSを利用し性能面だけでなくその暮らし方などを提案するようになってきているように感じます。
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このように今までにはなかったようなアプローチで販促活動を行い、当初から言われていた一条工務店に対するイメージ
- とりあえずダサイ
- 外観が同じ家にしか見えない
- 内装も同じ家にしか見えない
などという負のイメージを払拭しようとしているように思えます。
一方でこのような販促活動の中でフランチャイズでの特別な作業などもお構いなしに発信されてるようです。
私などが拝見してると
と逆に不安になったりします。
まとめ
一条工務店さんで家づくりをしようとされる方の多くが間取り設計時に立ちはだかる事になると思われる「稟議」や「設定外品」の導入。
これらに関して勘違いなどが多く見られる事からこのような記事をまとめてみました。
「注文住宅」と言われながらその一方で選択できる住設やオプションが限定され「半注文住宅」などという言われ方もされる一条工務店さん。
その中で個性を出そうと思うとこのような「稟議案件」や「設定外品」の導入というのは出てくることだと思うのです。
どうしても出来ないことは有ると思います。
そしてこれらの導入にあたり営業さんや設計さんが多大な手間と苦労が掛かる事も確かだと思います。
しかし施主さんにとってはほとんどの人が一生に一度の家づくり。
一条工務店さん側の事情が分からないではありませんがどうかそこは今一度施主さんの立場にたって頂き出来うる限りのサポートをしていただければと思います。
また施主さんにおいては「稟議案件」と「設定外品の導入」などに関して情報収集をする中で目にした物が様々な理由において出来ないこともあり得ることをしっかりと理解して欲しいなと思います。