【一条工務店:建築記録】1次外構番外編:自分の土地に家が建築できない!?緊急事態にて基礎工事ストップ!



今回は1次外構の番外編として我が家に起こった建築ストップの危機を紹介したいなと思います。

前回までは1次外構が終了するまでを記事にしました。

本来はこの後に住宅基礎の建築に作業が移行するわけです。

しかし基礎工事が始まった途端に我が家の建築がストップする危機に陥りました。

今回の内容は基礎工事中に起こった出来事ではありますが、基礎工事はまとめて記事にしたかったために1次外構の番外編として書きたいなと思います。

今回の記事は東日本大震災により発生した福島第一原子力発電所の事故を発端とする出来事が書かれています。

人によって様々な意見のある件だと思いますが客観的な事実のみを書いてみたいと思います。

また福島県以外ではあまり報道もされていないと思う現状について、改めて知って頂ける機会になれば良いなと思います。

 東日本大震災後の福島県

2011年3月11日に発生した東日本大震災を原因として発生した福島第一原子力発電所の事故により、福島県では一斉に除染作業が始まりました。

こちらは環境省が配布している除染作業に関するパンフレットになります。

参照:環境省発行 除染現場での保管について 平成25年7月 第2版

福島第一原子力発電所の事故により大気中に放出された放射性物質が建物や土に付着してしまいました。

それらを取り除き、遮り、遠ざける作業を除染作業といいます。

原発事故後には福島県内では「人が住んだり活動する場所」に関して優先的にかなり広範囲に渡って一斉に除染作業が始まりました。

除染作業は公の場所に関しては自治体が主導することで行われました。

しかし個人宅に関しては所有者の意向を聞き取り、除染作業が必要ですと申告をすると業者さんの手によって作業を行ってもらえました。

したがって地主さんが必要ありませんと申告した土地に関しては除染作業がされていない場所もあります。

除染作業の具体的な作業内容は?

住宅などに関しては外壁などを高圧洗浄機などで洗い流したりしたようです。

またアスファルト面やコンクリート面などは洗浄作業の他に表面を専用の重機で削ったりする作業も行われた場所もあるようです。

また多くを占める庭や畑などの土の部分に関しては汚染された表土を削って取り除きます。

取り除かれた放射性物質などを含む土や植物などはフレコンバックや土嚢などに収められます。

集めた放射性物質などはどこに保管しているの?

汚染物質はその量があまりに膨大な為に最終的な処分の方法が決まっていません。

そのために一時的に安全に管理・保管するための施設「中間貯蔵施設」へと持って行きたいのです。

2017年11月現在では福島県で発生した汚染物質は福島県に設置した中間貯蔵施設にて保管・管理することになっています。

しかしその保管場所まで運ぶことがほとんど出来ていません。

参照:環境省発行 除染現場での保管について 平成25年7月 第2版

現在試験的に運搬作業が始まってはいますが、それは学校などの公共性・優先性が高い場所のみであります。

なのでその多くは長い間保管をしなければならないのです。

そして公の施設で出た廃棄物に関しては自治体などで指定した場所にて保管しますが、個人宅で出た廃棄物に関してはそれぞれの敷地内に保管しているのが実情です。

参照:環境省発行 除染現場での保管について 平成25年7月 第2版

よって個人宅の場合は庭などに掘れる場所がある人は地中に埋めている人もいますし、掘る場所などが無い人はエアコンの室外機の脇などに丸いコンクリートの管で遮蔽した状態で置きっぱなしになっています。

こんな状態で東日本大震災から早6年も経とうとする今でも福島県の各家庭には除染廃棄物がその辺にゴロゴロ置いてあったり埋められているわけです。

我が家に起こったトラブルとは?

各家庭から出た除染廃棄物は各家庭に保管しておくのが原則であり、然るべき準備が出来れば各家庭から中間貯蔵施設まで運搬をします。

地中に埋めた場合にはその場所などが詳しく役所に保管・管理されているのですが、その目印として杭を打っているそうなんです。

基礎工事が始まって間もなく、表土を削っているとこの除染廃棄物が埋まっている目印の杭が我が家の敷地内に出てきたんです。

今回の土地を購入するにあたって紹介して頂いた一条工務店の営業さんももちろん把握していない事態でした。

福島県に住んで土地を探している人なら気にして当然だったかもしれないものです。

なぜに土地を購入する際に確認をしなかったのか、なぜに地主さんも説明してくれなかったのか?という思いがありました。

もし埋まっていたらどうなる?

埋まっている除染廃棄物はそのまま埋めておくわけには行きません。

中間貯蔵施設が決まり運搬が始まる頃には掘り起こして取り出さなければなりません。

よって外構計画などでコンクリートを施工することも出来ません。

ましてや今回の杭が発見された場所は基礎の下になります。家が建ってしまったら絶対に掘り起こすことは出来ません。

家の配置されない駐車場部分などに埋めかえるとしてもお役所さんへの届け出から業者さんが作業するまでに「最短でも」1ヶ月ほど掛かるとのこと。

上棟などの計画が大幅にずれ込む懸念が有りました。

i-flatにて土地購入代を含めてつなぎ融資を早々に開始していた為に、1年以内に引き渡しを終えていなければならなかったのでここに来ての工期遅れはかなり致命的な状況でした。

この土地を最初に紹介されたときは既に除染作業が全て終わっており、砂利が綺麗に転圧されている状態でした。

売主さんからのお話が無いという以前に自分自身も除染された残土はどこに埋められていたのか?を確認しなければなりませんでした。

そこまで気が回らなかった自分が悔しかったです。

営業さんが売主さんに確認をしてくれました。

ということで今回の土地を購入するにあたり間に入ってくださった一条工務店の営業さんが、前の地主さんに角が立たないように確認をしてくださいました。

結果としては地主さんとしては我が家で購入した土地には除染廃棄物は埋まっていないはずとの事でした。

地主さんは除染当初から私の買った土地を近々売りたい意向があり、除染廃棄物に関しては私の購入した土地には埋めておらず自分の土地(お隣さんになります)に埋めるように依頼をしているということでした。

なので土地契約時にも何も説明をしませんでしたと。

なぜ目印の杭があったのか?

これが全く分からないのです。みんな揃って首を傾げるばかりです。

  • 埋めるポイントを決めた後に地主さんが場所を変更した為なのか?
  • その際に杭をあらかじめ打った後に抜くのを忘れていたのか?
  • 除染業者さんの手違いで実は埋まっているのか?
  • その場合どれだけの量なのか?

これらの確認は土地の持ち主がお役所に出向かないと絶対に教えてくれないとのこと。

勝手に掘り起こしてみることもダメなようでした。

営業さんと共に市役所へ

という事で緊急事態につき翌日に仕事を抜け出し、一条工務店の営業さんと市役所に出向きました。

土地の所有者本人が来ないと情報を開示できないと言われたためです。

前日に一条工務店の営業さんが問い合わせをしていて下さっていたお陰で、役所の方も相応の資料をしっかりと準備してくださっていました。

その資料には

  • 除染作業がどのような計画で始まったか?
  • どの位の残土が出る予定だったのか?
  • どこに埋める予定で、実際にどこに埋めたか?

これらの情報が図面や実際に埋めた写真などと共に記録されていました。

資料を丸々頂くことは出来なかったのですが、唯一汚染残土を埋めた場所の資料だけは写真を撮影する事が出来ました。

この2色に分かれた土地は元々前の地主さんの土地であり、除染作業後に私が切り売りしてもらったものです。

赤丸の四角いバッテンの場所に残土が埋まっていますという資料になりますので、地主さんの畑に全て埋められているようです。

ご覧の通り我が家の購入した敷地には埋められた形跡はありません。

そもそも杭は除染廃棄物の目印の杭だったのか?

今回見つかったこの杭です。

この杭は間違いなく廃棄物を埋める際に使われたマーキング杭で間違いないそうです。

通常は赤黒の杭が使われることが多いそうですが、色などを指定している訳ではないので黄色が無いわけでないとのこと。

実際にお隣の土地にあるマーキング杭は我が家と同じような黄色い杭だったことは確認出来ました。

なぜ埋まっていないはずの土地に杭があったのか?

市役所の担当者によると、実際に作業した業者はいわゆる下請けの業者であり今確認を取ることは出来ないので分からない。

杭は廃棄物が埋まっている目印のマーキングに使われるもので間違いないが私の土地に埋まっている報告は全く無いとのことでした。

本当に埋まっていないか確認する方法は?

この場合に汚染残土が埋まっていた場合は約50~100センチも表土を削ると必ずフレコンバックや保護シートが出てくるそうです。

フレコンバックって運送業などに携わっていないと聞き慣れないものだと思いますが、一般的に100センチ四方の1立米の形をしています。

穴を掘ったときの誤差はありますが、通常は上図のような深さ130~150センチほどの穴を掘って埋めるそうなので50~100センチも表土を削ると必ず埋めた痕跡が出てくるということです。

実際に杭の範囲を掘ってみるとそのような痕跡は全く無く、我が家の土地には汚染残土は埋まっていなかったと思ってよさそうです。

結局はどうなったのか?

色々と右往左往はしましたが、

  • 書類上は埋まっている記録がない
  • 実際に掘ってみても形跡がない

ということで、我が家の土地に刺さっていた杭は間違って打たれていたものと考えて基礎工事を再開することになりました。

結局は地主さんが言っていたとおりの内容であったわけです。

まとめ

今回の出来事により基礎工事は一時的にストップしてしまいました。

しかし手間は掛かったもののしっかりと確認作業が出来た上で工事を再開する事が出来そうです。

除染廃棄物の埋めかえなども無くなったので外構計画も当初の予定通りに進められそうですね。

福島県に住んでいると日々のニュースで天気予報などと一緒に放射線量が放送されるほど一般的な出来事になっています。

しかし他県に泊まりに行ったりするとその報道のなさに驚くことも多いです。

原発の有無や賠償問題ばかりが話題になると思います。そんなニュースでさえ自分にあまり関係がないと思うと聞き流してしまいがちになります。

遠くの地で起こった災害というのはどうしても他人事として見てしまうのは仕方がないと思います。自分もそうですから。

しかし実際の生活の中には確かにその痕跡が今も残り続けています。

今回の記事は福島県の現状がまだ震災当初と何も変わっていないことを皆さんに知ってもらうきっかけになれば良いなと思います。

また福島県で土地を個人間で取引しようという場合にはこのような残土が埋まっている可能性もあります。

取引の際には告知があって当然だとは思いますが、購入予定の土地が震災後にどのような経緯で今の状態になっているかを改めて確認することも必要なんだなと思います。