間取り紹介#30 主寝室:三枚引き戸の押入収納

今回は主寝室の押入収納を紹介したいと思います。

三枚引き戸の押入収納

図面の紹介

主寝室の図面でみるとこのオレンジ枠で囲まれた部分になります。押入Aと押入Bが三枚引き戸の中に収まってウォークインクローゼットという表記になっています。

押入全体の容量を考える

この収納は妻と私の衣類を収納することがメインの役割になります。前回の記事にて紹介しました通り我が家では服をあまり持たないので実は押入れは1個で十分間に合います。

しかしこれから生活していく上で子供が大きくなり物も増えていく一方だと考えます。その対策の為にどうしても何も入れる予定のない収納を作っておきたかったのです。正確には何を入れても良い収納でしょうか。とにかく入居して物を入れてみたら既に収納量80%とかにしたくなかったんです。

収納に関して詳しいわけではありませんが一時的に物が増えることってありますよね。収納の許容量が通常時から多いと物の置き場に困り居住空間を圧迫することになりますからね。収納には通常時から出来るだけ余裕が欲しいなと思います。

服の収納方法

収納の扉(建具)問題

我が家では今も基本的に収納ケースに服を収納しています。ハンガーパイプに服を吊り下げながら収納ケースをフル活用出来る収納を考えました。その為にネックになったのは押入の扉問題です。扉というか扉を取り付ける建具の問題でしょうか。

収納ケースを引き出す際に押入れやシステムクローゼットの扉を固定している建具部分がどうしても邪魔になり収納ケースを引き出す際に接触してしまうんですよね。そのような事を考えた場合にベストな選択は扉のない押入を使用することです。システムクローゼットはユニットで運ばれてきますし扉を取り外す(扉の設定を外す)事が出来ませんからね。

問題は扉がないと服が全て部屋の中から見えてしまいますし、日に晒したくない服も沢山ありますよね。これらの問題を解決するために、扉のない奥行60の押入を2個配置し、それらを三枚扉で仕切った奥行90のウォークインクローゼットスペースに閉じ込めるという収納にしてみました。

施工連絡票 F-1(1)主寝室造作押入

棚板の高さ指定

大したものではありませんが、ハンガーパイプ付きの棚の高さをH2000に設定してもらいました。こちらは指定しなければH1810の高さになるのが標準だと思います。

妻からみるとちょっとだけ高いのかもしれません。実は旧宅で使っていたハンガーパイプも高さが同じぐらいでそこまで苦労なく使えていましたので問題ないかと思います。その代わりに普段から使いやすいように設計した扉のないハンガーパイプ付きの棚は使いやすいように低めに設定しました。

左側の押入Aの下段の棚板に関してはあえて高さを弄らずに通常の高さにしてあります。偶然にも旧宅の押入の棚板の高さも同じでした。
※棚上までの高さがH790なので、下段の有効寸法はH690かなと思います。

押入用の収納グッズは沢山売られていますが、そういう物を活用することも考えてあえて高さを弄りませんでした。多少の前後は有ると思いますが、押入用の収納グッズはある程度一般的な規格を前提に作られていると思うので、そちらで対応出来るように考えました。

収納ケースの想定

右側の押入Bが妻と私の衣類を収納する押入になり、下段に収納ケースを置く予定です。

出典:テンマフィッツワールド http://www.tenmafitsworld.com/Form/Product/ProductCategoryDetail.aspx?cat=c02fiu

こちらの収納ケースを使用予定です。上に吊るすものの高さなどを考えて組み合わせようと思っていますが、設計段階では高さ30センチの物を3段重ねる前提で設計をしました。

このような感じで収納ケースを3段重ねますとH900なので上部の吊り下げるスペースはH1100確保出来ています。実際にはハンガーパイプは棚板の真ん中当たりに配置されますのでH1050ぐらいになりますね。ワンピースなどを吊り下げる際にはその部分だけ収納ケースの高さを低いもので組み合わせて吊り下げた服が接触しないような方法を考えたいと思っています。

押入の内寸

収納ケースの幅は35センチなので3列並べると105センチになります。扉のない押入の実内寸は扉の建具が無いので123センチです。押入は大工さんの施工になるので若干の誤差を考えても1センチぐらいでしょうか。このぐらいの誤差は有りそうです。

押入れの幅内寸自体には20センチちょいの隙間が残っています。この隙間にはバックなどを置く場所を作りたいと思っています。三枚扉から見ても収納ケース引き出すスペースはあります。全開にできませんが物を取り出す事も出来ます。しかしやはり使い勝手を考えて三枚扉の建具に接触しないサイズで構成をしました。

この収納ケース三列構成を幅4.5尺の押入に入れようと思うとやはり扉の建具が邪魔になって入りません。左右の建具スペースを交わすためにデッドスペースも出来てしまいます。

サブ押入れが欲しかった!

左側の収納はその都度必要なものを入れるためのサブ収納として考えています。これから長い間暮らすにあたり生活の仕方も変わるでしょう。その際に、その時々によって必要なものを入れられる為の収納として左側の押入を用意しました。

息子が小さい間

家族三人で寝ている間に、おむつが外れた際にはおねしょをすることもあるでしょう。そのような場合にシーツなどは直ぐ手元にあった方が良いでしょう。風邪を引いたときなども頻繁にシーツなどを交換もするでしょう。いざとなったらサブのお布団も置いてあるほうが良いかもしれませんね。

衣類の逃げ場として

冬などは夏に比べて衣類のボリュームも増えますよね。もしも右側の収納に収まりきれないものが有りましたら遠慮せずに左側の収納を使いたいと思います。

臨時の物置として

先程も紹介しましたが、家の中で物の置き場所に困ることがないようにする為に置き場所に困った際に「とりあえず」置いて置ける場所として考えています。あくまで「とりあえず」なのでしっかりとした収納スペースを確保したら早急に移動します。このような場所がないと一時的にでも居住空間に物が溢れてしまいますからね。我が家には階段下の収納などもありませんのでこのような場所は大切です。

布団はしまわないの?

不思議に思われるかもしれませんが、我が家ではお布団は毎日仕舞いません。その代わり枕側と足元側に日替わりで半分に折って風通しをします。お布団も外には干さずに布団乾燥機を積極的に活用します。なので特段と畳やお布団が湿っぽいということはありません。

まさか主寝室に気心が知れない人を入れなければならない場合は、それこそサブの左側の押入に仕舞うことも考えますが、部屋の端っこにお布団を畳んで寄せて布でも掛けておけばそれで良いかなと思ったりします。

ちなみに来客用のお布団などは、そもそも泊まるような来客があるのは年に数回かなと思うので圧縮して小屋裏物入に入れておこうかなと思っています。

3枚扉の真意

通常は子供部屋などを2部屋に分けるために使われることが多い三枚扉ですが、我が家のように収納に使った最大の利点は物の出し入れのしやすさだと思います。押入単体で考えますと先程紹介した通り扉の建具の出っ張り問題があり開口部が狭まってしまうのでフルに収納を使えるとは限りません。

扉も引き戸なら良いのですが片開きや観音開きだとギリギリのスペースにした場合には手前のベッドやお布団と干渉する為に余計なスペースが必要になってしまいます。その引き戸だって開口部は1マス(約90センチ)しかないのでお布団などをそのまま入れる際には作業性が良いとは言えないと思います。

三枚扉の場合ですとこのように片側に扉を寄せますと開口部が2マス分ありますのでお布団なども無理なく仕舞うことが出来ます。

三枚扉は主に子供部屋などを仕切ったりすることに使われる事が多いですが、私としてはむしろこのように収納に使うことによりその威力が発揮されると思っています。積極的に収納に使われるべき扉だと思います。

間取り検討中で部屋の広さと収納スペースの兼ね合いでお困りの方、そのウォークインクローゼットの着替えるスペースって本当に必要ですか?隣接した寝室などにそのスペースを持ってくると広いスペースが出来上がるかもしれませんよ?着替えだった広いスペースで出来るかもしれませんよ?
※帰宅時間が遅かったり生活リズムが違う場合には着替える為に別のスペースはあってもいいですけどね。

ウォークインクローゼットで季節物の収納を兼ねようと思っている方、ちょっと大きかったり長いものを廊下などから直角に1マス分の扉からウォークインクローゼットの中に入れることは可能ですか?大変ではないですか?

家の計画において間取りに余裕がある方にはこんな悩みは無いのかもしれませんが、我が家ではこんな理由からウォークインクローゼットをやめてこのような収納案にしたわけです。

洋室(子供部屋)でも採用した3枚扉

我が家の洋室(子供部屋)で3枚扉収納を使ったのも開口部が2マス取れるこの特性を利用したものでしたね。ちなみに3枚も扉があって面倒だよ!って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが。

我が家では普段から使う右側の押入に対しては右側の扉を1枚開けるだけでアクセス出来ますので全く問題ありません。ちなみにこの要領で押入にアクセスした際に、いちいち部屋の照明を点灯しなくても住むように照明も取り付けました。

収納内の電気図面

このように右側の扉を開けてすぐにスイッチ点灯出来るように照明案を練りました。使用頻度はあまり多くありませんが、やはり無いと困るなと言う場面もありますし必要な照明です。

J1:オリジナルLED照明機 MN(P1)

オプション料金:3,000円

こちらも以前に紹介しました構造体の問題がありまして一条さん標準のダウンライトを取り付けました。この図面だとどうしてもど真ん中にダウンライトを配置したかったんです。この照明のお陰で夜間に扉をちょっとだけ開けて中を確認しても、寝てる人の邪魔にならないように収納内を確認できそうです。

左側に配置したコンセントは掃除機の充電だったり、ベッドを置いた際に扉を1枚あけるとテレビなどが収納できる、その際に使用出来るように考えました。

物干し金物の収納として

ちなみに後に紹介します物干し金物や物干し竿の収納場所もこの辺かなと考えています。

物干し竿などは長いですから押入れ内に立てかけようと思うと棚板が無くても大変なんですが、この収納案ですと三枚扉と押入の間には上まで使えるスペースがあるので、物干し竿の収納場所としては合格ですね。

三枚扉の建具があるタレ壁部分もデッドスペースなので突っ張り棒などを置くとクローゼットに入れる前の服などを仮に吊り下げたりも出来るかなと思いながら、照明にも被りますし実際は使いにくいかなぁ。。。。

まとめ

このようの3枚扉で仕切った収納は、その中に作る収納によって無限の使い方が出来ます。我が家のように押入を入れるもよし。ハンガーパイプ付きの棚を入れるもよし。1マスだけ薄壁を作り自在棚を設置したり何も設置せずに長いものを集のする場所としてもよし。

何度も言いますが収納=システムクローゼットという考えを抜け出して、そこに入れる可能性の有るものを考え押入や他の収納方法をしっかり検討してみて下さい。

3枚扉の収納に関しては建築記録においても紹介していますので宜しければご覧ください。

三枚引戸で仕切られたWIC