エアコンをこまめに消さないほうが安いは本当?電気代だけでは測れないその効果を考える。



熱中症の危険性が語られるようになり、以前に比べてエアコンなどを必要に応じて使うように言われていますよね。

エアコンに関してよく言われるのが「こまめに付けたり消したりするならずっと付けっぱなしの方が電気代が安く済む」というお話かと思います。

我が家で新築した一条工務店の家に限らず、昨今の住宅では高気密高断熱を謳った商品が多く目を引き、その性能や特徴にはそれぞれ差があると思います。

しかしながら高気密高断熱住宅だからこそエアコンの性能を十二分に発揮し、最小限の稼働で最大の効果を発揮できるのだと思います。

一条工務店のブログを書かれているフエッピーさんの家全体をエアコン1台で管理するという知識をお借りして新居では家全体をエアコン1台で空調することにチャレンジしておりますが、私なりに解釈した内容とその対策などを数回に分けて紹介したいなと思います。

今回はエアコンを付けっぱなしにする可否というのは電気代だけでは判断が出来ないのではないか?という事を書いてみたいなと思います。

今回の記事は自分で測定した結果などを元に、仮説を含めた私の考えをお伝えするものです。全ての方に同じ効果があるとは思いませんしその条件によって効果は変わると思います。その点をご考慮頂いて読んで頂けると嬉しいです。

エアコンは本当に24時間稼働の方が安いのか?

エアコンはこまめにON/OFFをせずに24時間稼働し続けたほうが安いとよく言われるかと思います。これはエアコンが立ち上がり時に多くの電力を消費することからこのように言われているのだと思います。

我が家では旧宅も含めて200Vのエアコンしか使用していなかったことから、ワットチェッカーと呼ばれる消費電力をリアルタイムで確認できる機器を使用できません。

しかしながら一条工務店で太陽光パネルを使用していますと、その操作パネルから現在の使用電力を知ることが出来ます。

普段から家全体として使われる最低限の消費電力(待機電力)を把握出来ていればそこからエアコンの消費電力をリアルタイムに確認することが可能になります。また家に誰も居ない時間などの消費電力もスマートフォンのアプリなどで確認もできますよね。

エアコンの消費電力と立ち上がり時に必要になる電力に関しては

  • 気温(室温)
  • 設定モード
  • 設定風量
  • 設定温度
  • 現在の室温

などによって変わると思いますが、同一の条件でみると概ね普段の3~5倍ほどの消費電力が必要になっているのかな?というイメージでおります。我が家でシーズン開始時に何度かエアコンをONにしたときの消費電力を確認していた所そんなイメージでした。

これはつまり3~5時間分の電力を一気に消費していることであり、それ以下の停止時間でこまめにON/OFFすると余計に電力を食うし、それ以上使わない場合には逆に消したほうが電力だけを見ると安くなるのだと思います。

もちろん真夏の時期に暑くなった室内でエアコンをONにすると、温まった部屋を一気に冷やそうとしてもっと消費電力は上がるのかなと想像しています。

消費電力だけで見てはいけない24時間冷房の効果

先程の例を見ると、例えば昼間に家族全員が外出するために、8時~16時までの8時間の間エアコン冷房をストップするとしましょう。

消費電力はどうなる?

エアコンを作動させた時の条件によると思いますが、単純に消費電力だけをみると恐らく安くなるのではないかな?と思います。

しかしエアコンが稼働していない昼の間に家の中にはどのような変化が起きるでしょうか?

暖められた家の躯体

一条工務店の例でいきますと、高気密高断熱の高性能住宅と言われ魔法瓶のような住宅とも言われますよね。冬季の床暖房を使用時には床を常時温めることで家全体の「躯体」を温めることにより暖かな空間を実現出来るのだと考えています。

夏はどうでしょう?エアコンを消している間に部屋の中はどのようになるでしょうか?熱交換をしているとはいえ夏の高温の外気をどんどん吸い込み部屋の温度は上がっていくでしょう。陽射し対策をしていない部屋に関してはトリプル樹脂サッシの恩恵があるとはいえ直射日光の影響を受け、特に温まっている場所も出てくるでしょう。

これによって床暖房時と同じように家の躯体が暖められ、常に熱をもった状態になるのではないかと思います。

壁の温度も差が出てくる

西日を浴びる壁などは他の壁に比べて明らかに室内の表面温度が上がっています。我が家を例にすると、

特にもこの寝室が有る場所ですが、我が家で一番西日を浴び続ける場所だけあって他の壁に比べて平均しても1度ほど壁の温度が高かったです。

こちらが放射線温度計で壁の温度を測った結果です。ちなみに使っている放射線温度計はこちらになります。

主寝室の西側の壁の表面温度ですがLDKに比べて約1℃程高くなっています。この状態は部屋の室温が常に約1度高い状態に押し上げられるということです。

逆に言うと冬季はこちらの寝室が一番暖められて過ごしやすい部屋になるわけです。

暖められた空気はどこへゆく?

暖められた空気は上に登りますよね。そうすると天井付近は特にも躯体が暖められる訳です。一条工務店では天井にも分厚い断熱材が使用されていますが、その断熱材の内側から暖められたものは逆に言うと簡単に冷えるものではありません。

我が家は平屋なので検証のすべが無いのですが、2階建ての2階西側の部屋などは何も対策をしていないとかなり熱を保った部屋になってしまうのではないかなと思います。

また吹き抜けを採用される方も多いと思いますが、吹き抜けから上がった熱気は吹き抜け上部に溜まり、間取りによってはそこから2階全体を暖めることになるでしょう。

このような場合で24時間冷房などで家全体の管理をしていない場合、エアコンを消すと直ぐに部屋が温まってしまうとても管理の大変な部屋になってしまうのではないかと思います。

温まった部屋は室温が上がりやすい

このように気温の上がる昼間にエアコンを稼働していないと家全体が余計に暖められてしまうと思います。

その場合に一時的にエアコンで室内を冷やすことは出来ますが、冷えたと思ってエアコンを切ると昼間に暖められた室内からの熱でまた直ぐに室温が上がって暑くなり、またエアコンをONにするという悪循環になるわけです。

24時間冷房をしている状態でエアコンを切っても室温が上がることには変わりないと思うのですが、管理されていない状態よりは室温が上がりにくい部屋になっていると想像します。

我が家の寝室も他の部屋に比べて夜間に室温が上がりやすく、だからこそ24時間冷房をしているLDKから常に冷えた風を送り込み出来るだけの温度上昇を防いでいます。

24時間全館冷房&サーキュレーターで壁の温度上昇は抑えられた

先程の我が家の西側にある寝室の壁の室内側の表面温度が高かった件ですが。

この寝室の壁が暑い状態を計測した当時はまだ梅雨時期が始まったばかりであり、24時間エアコンを稼働しているとはいえドライ運転と冷房運転をこまめに切り替えながら設定を探っている状態でした。

後に別記事にて紹介しますが、この段階では外気温もそこまで高くなく24時間冷房運転で稼働するにはRayエアコンは性能が良すぎました。

そしてLDKからサーキュレーターで主寝室に向かって風を送るものの、その時間は陽当りが強くなる午後からがメインであり午前中はタイマー式コンセントでサーキュレーターを止めておりました。

その後に様々な対策により24時間冷房が可能になり、サーキュレーターで24時間LDKからの冷えた空気を送り続けてみました。

その結果として寝室の室内側の表面温度はある程度均一になりました。これは一番暑くなる西側の壁にサーキュレーターから送り込まれた風が常に当たることにより温度上昇を抑えた結果なのかな?と思います。

このように主寝室西側の室内の表面温度はかなり改善されたと思います。

またエアコンの風向きをキッチン方面に向けたくなる所ですが、主寝室方面により冷えた空気を送りたい点、LDKの西側の壁も出来るだけエアコンの風で冷やしたい点からあえてエアコンから真っ直ぐか壁よりに風を送っています。

この辺も後の記事で詳しく説明したいなと思います。

廊下のない平屋だからこそ簡単にできる24時間冷房

我が家は約27坪の平屋です。分かれた部屋はあるものの、基本的には引戸が開けっ放しである為に家全体が一つの部屋として認識できる間取りとなっています。

廊下のないこのような間取りになった経緯を端的に説明すると、限られた建坪で最大限の広さを確保しようと考えたところ廊下を排除した家になったという事でした。

家族計画からも多くの部屋を必要とせず、子供が巣立った後にも掃除や管理の負担が少ないサイズの家になりました。

対して生活音などプライバシーの問題は気になる方はなるでしょうね。我が家では旧宅から同じような作りの部屋に住んでいたので不思議と抵抗はありませんでした。

このような間取りの家だからこそ、LDKの中では一番暑くなりそうな場所にメインのエアコンを配置し、そのエアコン一台で極力家全体の空調を管理できるように間取り検討時から様々な設定を行ってきました。

  • 出来るだけ暖かい空気を吸い込めるエアコンの設置場所
  • エアコン稼働時の冷気の流れを考える
  • サーキュレーターの配置案を考え冷気を効率的に家の中に回す
  • その為に困らないようにコンセントの配置
  • サーキュレーターを置きっ放しにしても困らない配置案
    (掃除ロボットを稼働しても邪魔にならない置き場所の確保)

これを2階建ての家で設計するのは大変だなと思います。私がもしも2階建てを設計していたらどのようにしたのかな?と今でも考えることがあります。

基礎知識がないと1台のエアコンで家全体を管理!とは行かないと思いますが、せめて普段から最小限の稼働台数で家全体の管理ができるように設計ができると良いと思います。

エアコンのカビ対策にも注意したい

エアコンで除湿運転や冷房運転をすると本体内部で除湿作業が行われます。こちらの内部に残った水滴をそのままにしておくとカビの発生源などになりエアコンを使用する度に綺麗とは言えない空気が出てくることになります。

一条工務店の床暖房とセットになっておりますRayエアコンにはクリーン運転というものがあります。

こちらを作動させますと40分間にわたり内部の乾燥をしてくれるモードになります。

リモコンのこちらのボタンで設定が可能であり、冷房やドライ運転時にもタイマーをセットしておけば動作停止後からクリーン運転に移行して電源が切れてくれます。

このようなモードがないエアコンをお使いの場合はエアコンOFFの後に自分で送風モードにて内部を乾燥させないといけませんので結構な手間になると思います。

内部がカビてたって今まで何も無かったから気にしないよ!っていう方にはどうでも良いお話ですが、私は新居では出来るだけそのようなカビなどとは無縁でいたいと思います。

24時間エアコンを稼働させている場合にはこのような心配もないことを加えてお伝えします。

まとめ

直射日光による局所的な温度上昇に関しては、日よけなどの対策をすることによりかなり緩和が出来ると考えています。しかしながら西日によって壁全体が暖められてしまう事に対する対策を物理的に行う方法は、全体的に日陰を作るわけにはいきませんし難しいというか現実的ではないのかなと思います。

しかしながら常に家全体をある一定の温度に管理しておくことにより、家全体が熱を持つことを防ぎ結果として住みやすく涼しくした室内が比較的暖まりにくい環境を作れるのではないかと思うのです。

一般的に2階は寝室などに使われる事が多いと思います。そして床暖房の稼働時にも2階を暖めたほうが効率的に全館暖房が可能になるという記事は以前にも紹介させて頂いたと思います。

同じように全館冷房に関しても昼間に誰も居ない事が多い2階に関しても最低限の冷房管理をすることで、夜間の過ごしやすさが格段に変わるのではないかと思うのです。

まさに床暖房の時に家全体を温めるという事の反対ですよね。

この考え方が正解なのかは分かりませんが、とにかく夏場にエアコンを付けっぱなしにするという事は電気代だけでは測れない効果があるのではないか?と思うわけです。

数時間分のエアコンの電気代を節約することは大事なことかもしれませんが、一度適切な室温になった室内で稼働されるエアコンはほぼ一定の消費電力で稼働し本当に思ったほどの電力を消費しないものです。その効果を十二分に発揮できる性能が一条工務店の家にはあるのかなと思います。

そして太陽光発電を採用されている方は現在では殆どの方が余剰契約をされていると思います。本来売れるべき電力を使っていることに代わりはないのですが、全量買取の人に比べて昼間は買電をする必要がほぼ無く、支払うべき電力というのは本当に少ないものだと思います。

是非とも恐れずに24時間冷房に挑戦して頂ければと思います。

次回の記事では我が家でどのような計画で全館冷房にトライしたか。その計画と結果を書いてみたいなと思います。