【一条工務店:間取り設計失敗例】こんなはずじゃなかったエアコンダクト。計画の際は思わぬ障害物に注意しましょう。



今回は間取り設計の失敗例として、後付のエアコンを設置しようと思ったらエアコンダクトが思わぬ方向へ移動してしまった例を紹介してみたいなと思います。

皆さん入居時にはエアコンを取り付けましたか?

直ぐに生活をする部屋には取り付けをした一方で、まだ使う予定のない子供部屋などはスリーブ配管をしただけで直ぐにエアコンを設置しない方も多いのではないでしょうか?

今回の事例は人によっては気にならないよ!という件なのだと思います。

しかしながら気になる人には入居後の後になってから取り付けるものだからこそ妥協しやすく気づきにくい失敗例なのかなと思います。

間取り設計失敗例シリーズのおことわり

この記事の目的は間取り設計時に気づきにくい問題点を改めて確認する為の物です。

過去に建築された方などの事例や実際に住んでからの失敗・後悔点を参考にしてその問題点を確認するためのものです。

また過去事例にとらわれず、間取り設計中に気をつけたいポイントなども紹介していきたいと思っています。

紹介する内容については成功・失敗の捉え方が人により変わる点もあります。この相違は生活習慣の違いだったり感性の違いなどにより発生するものです。

失敗と思わない方も人によっては問題点と捉えかねない事案であるという事でご了承下さい。

これにより紹介した方を蔑んだりするような意図が全く無いことを予めご了承下さい。

真下に設置されるはずだったエアコンダクト

まずは実際に施工された写真を見てみましょう。

こちらのエアコンは施主さんが支給して取り付けられたエアコンになります。

この取り付けを見られてどのように思われるでしょうか?

これだけ見ると電気メーターを避けてエアコンダクトが取り付けられている何事もない取り付けかなと思います。

しかし施主さんは一般的なエアコンのように真下にダクトが降りてきて室外機と接続されるイメージで設計計画をされていました。

このように何も無ければ一般的には真下にダクトが降りてきて室外機と接続されますよね。

しかし今回の例では電気メーター類が邪魔だった為に、真下ではなく迂回するような形で設置されることになってしまったようです。

私はエアコン設置の経験が無いので分からないのですが、今回の場合はせめて微妙に角度調節してこの辺を通すことは出来なかったのかな?業者さんによるのかな?と思ってしまいます。

しかしながら今回は施主さんはこれでとりあえず納得をして取り付けをしてもらったようです。

この取り付けは入居後に壁に穴を開けてエアコンを追加したのであれば、ダクトの引き回しはあれど全く当たり前の施工なのかなと思います。

見た目だけで使用上の問題はない

今回の事例でエアコンの使用上に問題があるわけではないと思います。

雑居ビルや古い家にエアコンを後付けした例などはもっとグニャグニャと曲がったエアコンダクトの取り付けになっている例もあります。

一番の問題点は「見た目」の問題なのかなと思います。

一般的にエアコンの室外機などは家の外回り計画や隣家との位置関係もありますが、あまり表から見えやすい気になる場所には設置計画されないと思います。

その為にエアコンダクトも必然的に見えにくい場所に設置されるものなのかなと思います。

しかし折角建てた注文住宅ですから出来るだけ見栄えも綺麗にしたいなと思うのが心情ですよね。

また自分で思い描いていたものと違う出来栄えが、思っていたよりも良いものであれば納得できますが悪いものであれば余計に気になるものです。

これは注文住宅で自分で間取りを考え設計したからこそ気になる点なのではないかと思うのです。

エアコンの配管の種類は?

まずは今回の話題に上がってきますエアコンの配管について簡単に説明しておきましょう

ダクト施工

こちらは一条工務店さんでエアコンをオプション購入して取り付けてもらう際に、一般的な外壁面にエアコンダクトを施工してもらうものです。

図面上にはこのように記載がされます。

AC①の数字に対応して室外機①の室外機が置かれるように数字で組み合わせが分かるようになっています。

外壁沿いにダクトを通すことから基本的に外壁に沿った室内にしかエアコンを配置できません。

室内にダクトを這わせることで外壁以外にも設置が出来るかもしれませんが、排水ドレーンなどの施工もありますのでハードルは高そうです。

先行配管(隠蔽配管)施工

こちらも一条工務店さんでエアコンをオプション購入する際の施工になります。

ダクトを壁内にあらかじめ埋め込むことによりエアコンの取り付け場所を選ばずに施工が出来ます。

また室外機の置き場所が無い場合なども先行配管をすることである程度自由に選ぶことが出来ます。

図面上にはこのように記載がされます。(セ)の記載が目印です。

我が家でもRayエアコンの室外機は通行の邪魔にならなそうな家の反対側に設置するために先行配管(隠蔽配管)をしてもらいました。

ただし配管に不具合があって何らかの作業が必要になった場合は、この先行配管を露出するために壁などを取り払わないと作業が出来ません。

このデメリットを嫌う方も多くいらっしゃいますよね。

エアコンの室外機と室外機の距離は15マス分の長さが限界だと打ち合わせ中に聞いた覚えがあります。

私としても設置に関して余程の理由がない限りは先行配管はしないほうが良いなと思います。

スリーブ配管施工

こちらはエアコンを施主支給などで入居後から設置する際の為に壁に穴を開けておく施工ですね。

一条工務店の家は基本的に厚い断熱材に覆われていますので、エアコンを後から設置する予定の場所などにはあらかじめこのスリーブ配管施工をしてもらうと良いでしょう。

図面上にはこのように記載がされます。(ス)の記載が目印です。

部屋の中にはこのような蓋がされています。そして一般的にエアコンを取り付けるための穴なのでエアコンコンセントとセットで配置されています。

我が家では蓄電池の配管を通すためにスリーブ配管を開けた場所もありました。そちらはセットで取り付けられるエアコンコンセントはエアコン用でなくて普通のコンセントに変更してもらいました。

スリーブ配管の中にはこのように綺麗にくり抜かれた断熱材が入っています。施工時にはこれを抜いた上でエアコンダクトを通します。

外壁側の蓋もこのように綺麗に施工してくれますので、エアコン計画が考えられる場所はとりあえず設置しておいたほうが無難でしょう。

ハイドロテクトタイルも綺麗に加工されていますが、後から開けた穴ではこのように綺麗には施工できません。

外壁面にエアコン取り付けなどのために後から穴を空ける場合に、一条工務店さんに依頼した以外の業者さんが施工された場合には保証対象外となります。

家全体の保証対象が無くなるわけではありませんが、その穴に起因した思われる事象やその部屋内で起こった不具合などは全て保障が効かなくなると思ったほうが良さそうです。

よって後からエアコン穴を開けたい場合には一条工務店さんに依頼して作業してもらった方が良さそうです。

こちら北海道のnamiさんが一条工務店さんに依頼して後付でエアコンを設置されています。外壁に穴を開けるのも大変ですがエアコン用の電源確保の方が大変そうですね。

近年は北海道でも夏の暑さを感じ、高気密高断熱に優れた家であるだけに夏の暑さに耐えられない場合もありそうです。

やはりあらかじめエアコンの設置計画をしていたほうが間違い無さそうです。

ダクトが思い通りに設置できない原因

それでは元に戻りまして、エアコンダクトが思った通りに設置できない事案がどうして発生してしまうのかを考えてみましょう。

原因その1:図面上では穴の位置がはっきり分からない

今回の施主さんから建築図面と電気図面を頂くことが出来ました。

エアコンのスリーブ配管にてあらかじめ壁に穴を開けておき、室外機はその外側に設置することになっていますね。

特に問題が無いようです。

しかしこちらの電気図面を見ると異変に気づかれる方も居ると思います。

電気メーターがエアコンの室外機の設置予定場所の上に設置されているのがわかると思います。

この時点で本当に大丈夫なのかな?と思える施主さんがどれだけいらっしゃるでしょうか?

図面からはスリーブ配管の穴の位置がはっきり分からないので、もしからしたらこの辺に穴が空いて電気メーターの脇を通り抜けて設置できるのかな?とか思う方も居そうです。

エアコンダクトの引き回しはある程度自由が利きますので、穴のほうは特別に位置指定されない方がほとんどなのかなと思います。

原因その2 立面図にはスリーブ配管やダクトは記載されない

みなさん打ち合わせ中にこのような立面図をもらうと思うのです。

主に家全体の窓の配置やタイルの色分けなどの外からの見た目を確認される方が多いと思います。

我が家の北側ですが立面図ではこのようになっています。

このように様々な物が取り付けられていますよね。概ね図面通りですが実は記載がされていないものがあります。

  • テレビアンテナ
  • 電気メーター
  • 外部コンセントなど
  • エアコンスリーブ配管
  • 後付エアコンのダクト

これらの記載が無い一方で、後付エアコンの室外機だけはしっかりと記載がされています。

これは恐らく立面図が間取り図面から作られるものであり、電気図面に書かれている内容は反映されないからだと思われます。

そして立面図を見る際には家全体の出来栄えを確認することに集中し、後に取り付けられるであろうエアコンダクトの経路まで考えられる人は少ないのではないかと思います。

原因その3 2階からのエアコンダクト経路は図面からは想像し難い

その1・その2での例にも被るのですが、2階に設置予定のエアコンダクトを1階まで下ろす場合に、2階の図面からは確認できないものが沢山あります。

つまり1階の図面には記載されているものが2階の電気図面には記載がされていないんですよね。

  • 外部立水栓
  • 太陽光パワコン
  • エコキュート関連
  • 1階に設置される室外機の位置
  • 玄関や勝手口の土間階段

などなど2階の電気図面には多くの記載が省略されています。

1階と2階の図面をよく見比べて確認しなさいと言われるとそこまでですが、これがなかなか気づかない点なのかなと思うんです。

打ち合わせ中の方においては是非とも自分の図面を今一度確認されて欲しいなと思います。

もっと大きな障害物:それは窓

ここまでは電気メーターが邪魔でダクトが真っ直ぐに下ろせなかった例を紹介してきましたが、次はこんな事例がありました。

この記事を書こうと思って資料を集めている時にちょうど記事を書かれたのでびっくりしたんです。

この記事で紹介させて頂くに辺り了解を頂ければと思い連絡先を探したのですが、ブログ上にコンタクトを取る方法が無かったので失礼ながらそのまま紹介させていただきます。不都合がありましたら大変申し訳ありませんがコメントかお問い合わせまで連絡頂けますと嬉しいです。

2階にあるスリーブ配管からエアコンダクトを下ろそうと思ったらその下にある横長の窓に被ってしまうんですよね。

サイクルポート?などの関係もあり横長の窓を迂回する形でエアコンダクトを配置しなければならなくなったという事だと思います。

ダクトの配管方法は写真に私が書き加えたルート以外にも斜めに移動してから真下に下ろしてきたりといろいろとあるのかと思います。

しかしいずれにせよ迂回する事により

  • ダクトの料金が余計に掛かること
  • 何より見栄えの問題

これがどうしても引っかかってしまいますよね。

というか設計した時点でその辺はなにも考慮してなかったのかなぁ。

「取り付けが高くなるかも」とかそんな話は一切なかったけど。

それならエアコンを取り付ける位置ももっと考えたのに。

こんな事を記事中で仰ってますが素直な感想なのだと思います。

この事例に関しても根本的な原因は先ほど紹介した原因2・原因3にあるように

  • 1階と2階の図面が別れていて、2階のスリーブ配管から1階の室外機までのルートを想像しにくい
  • 立面図にはスリーブ配管の穴の位置なども無いために見た目で分かりにくい

という事で1階の窓の存在に気づけなかった事が原因なのだと思います。

気付ける施主さんは良いのですが、出来れば設計さんや営業さんが気付いて指摘して欲しいなと思う件ではありますよね。

外構計画でも気をつけることが沢山あります

さて電気メーターと窓の配置によりダクトが曲がってしまう例を紹介しました。

次はこんな例もご覧ください。

こちらの写真でスリーブ配管の場所だけ記載させて頂きました。

ここまで来ると今までの例からどんな配管ルートになるのか想像しやすいのではないかと思います。

外構計画により雨よけの屋根を取り付けられています。

エアコンダクトを設置する場合には屋根を迂回しその上で外構のコンセントも避けなければならないので、かなりズレた場所に室外機を置く必要がありそうです。

まぁこの場合は屋根が無くても窓があったので迂回は必要だったんですけどね。

このように外構計画などでエアコンダクトの引き回しが必要になる場合もありそうです。

また外構計画とは違うかもしれませんが、屋根からの雨樋がエアコンダクトと干渉する可能性もあると思います。

その際は一般的には雨樋を迂回させると私の担当監督さんから聞いています。

後からエアコンを取り付けようと思ったら雨樋が邪魔ですぐに作業が出来なかった!などという可能性もあるかと思いますので。

その際にはエアコンの取り付け料金の他に雨樋の施工料金も掛かってくると思いますので、やはり設計時に計画は必要なのかなと思います。

この事例を防ぐために必要なのはたった1つの確認

このエアコンダクトの問題は施工状態が施主さんが思い描いていたものと違う点にあるんだと思います。

エアコンダクトはある程度自由に引き回すことが出来ますので、建築に慣れた人ほど後で何とでもなると思い込み確認を怠るのではないかと思います。

一方で施主さんは出来るだけ家の見栄えも綺麗にしたいなと考えますので、そこに考え方の違いが出てしまうのではないでしょうか?

この記事を見ていただいた設計中の施主さんだけでなく、設計士さんや営業さんも出来れば打ち合わせの中で立面図などが出てきた際にたった一つ確認をしてもらえればと思うんです。

 

「室外機をこの辺に置くとここにスリーブ配管があって、ダクトを通すとこんな感じになるのかな?」

と蛍光ペンで線を引っ張るだけです。

たったこれだけの確認で施主さんは納得した上で家造りが進むのだと思うんです。

まとめ

一般的に間取り検討時において窓の配置やエアコンの設置場所などは多くの選択肢がない場合が多いと思います。

やはりエアコンダクトの引き回しは優先順位としては低いんだとは思うんです。

そりゃそうですよね、毎日の生活の中で窓の配置などは凄く気を使う点だと思うのです。

またエアコンだってそんなに取り付け場所が多いわけではないかと思います。

しかしそれを施主さんが分かった上で設計がなされるのと後で知るのとでは、家が出来上がって住んでからの満足度が全く違うものになるのだと思います。

ダクトの引き回しがどうしても納得できない施主さんは窓や外回りに設置されるものの配置を変更するなりの対策を打てば良いのですからね。

「エアコンダクトなんて見えない場所に引き回すんだから気にしないよ!」

という方は良いのですが、

「折角の注文住宅で新築なんだから何とか綺麗に配置したい!」

という考えの方も沢山いらっしゃること、設計士さんや営業さんがご覧になっておられましたら心に留めて頂ければと思います。

また打ち合わせ中の方におきましては打ち合わせの忙しさなどに振り回されること無く、最後の最後まで確認作業を怠ること無く着手承諾までたどり着いて欲しいなと思います。