【一条工務店:間取り設計失敗例】挿せるはずだったコンセント。なぜ家の外回りは高さ設定を誤ってしまうのか。



今回は間取り設計の失敗例として、家の外回りに設置される様々な設備の高さ設定を誤ってしまう事例を紹介したいなと思います。

間取り設計失敗例のシリーズを書くようになり読者さんからこの事例を紹介して下さい!というお声がけを頂くようになりました。

今回の事例もそんな1例になります。

全ての人に当てはまる内容ではないと思いますが、計画の仕方によっては誰にでも起こりえる事だと思います。

こんな事例もあるんだなと言う事でご覧頂ければ嬉しいです。

間取り設計失敗例シリーズのおことわり

この記事の目的は間取り設計時に気づきにくい問題点を改めて確認する為の物です。

過去に建築された方などの事例や実際に住んでからの失敗・後悔点を参考にしてその問題点を確認するためのものです。

また過去事例にとらわれず、間取り設計中に気をつけたいポイントなども紹介していきたいと思っています。

紹介する内容については成功・失敗の捉え方が人により変わる点もあります。この相違は生活習慣の違いだったり感性の違いなどにより発生するものです。

失敗と思わない方も人によっては問題点と捉えかねない事案であるという事でご了承下さい。

これにより紹介した方を蔑んだりするような意図が全く無いことを予めご了承下さい。

挿せるはずだった外部コンセント

まずはこちらの写真をご覧ください。

こちらは今回情報提供を頂きました、外構計画にてサンルームを導入された方の写真になります。

サンルーム内でコンセントを利用できるように外部コンセントを配置しておいたのは良いのですが、その高さ設定を誤ってしまった例になります。

高さ設定を誤ったといいますか、サンルームにコンセントを配置しよう!という事ばかりを気にしていて、そのコンセントの高さ設定まで指定することに気が回らなかったということです。

コンセントの高さ設定が低かったために床面からのクリアランスが無くなり、コンセントが非常に挿しにくい事になってしまいました。

特にも外部コンセントは雨の侵入を防ぐために下方向から挿し込むようになっているものが多いですよね。

それが余計に挿し込みにくさを感じる原因でもあると思います。

コンセントの位置を高くすることも検討されたそうですが、サンルームを設置した後ではコンセントの移動も大変だということで延長コード的なものを間に入れて使ってらっしゃるそうです。

差し込みが全く出来ないわけではありませんが隙間も少なく相当苦労するようです。またコンセント形状によっては差し込みが不可能なものも多いようです。

コンセントの設置位置はもっと高くすれば良かった

サンルームはリビングの掃き出し窓に設置されており、フローリング面と段差が出来ないように施工がされているようです。

ウッドデッキなども掃き出し窓と出来るだけフラットにしようと思うと同じような高さの施工になるのでは無いでしょうか?

こちら我が家の掃き出し窓ですが、水切り部分からタイル2枚分の高さに掃き出し窓が設置されていますね。

となるとこのラインの高さに掃き出し窓があるので、窓の建具に当たらないようにサンルームの床面を設置すると

結果としてコンセント下ギリギリにサンルームの床面が出来てしまいコンセントを差し込むクリアランスが無くなったということかなと思います。

原因は図面からは分かりにくい高さ設定

今回の事例のポイントは「図面上から外回りの設備の高さ設定が分かりにくい」という点かなと思います。

一条工務店さんの図面を見ると、基本的に細かく高さ設定がされている一方で特別設定がされていない表記も沢山あります。

例えばコンセントやスイッチの高さ

参照:一条工務店 オプション一覧表

  • コンセント H=300
  • スイッチ  H=1200
  • インターホンH=1400

などというのが基本的な高さ設定であり、これらに関しては特別に指定しない限りは図面上には記載がありません。

またこのような記載方法もあります。

 

こちらは多分FL(フロアレベル)という意味だと思います。何も記載が無ければ1階のフローリング面からの高さ設定のことですし、

  • 1FL+1000
  • 2FL+1000

などと、1階や2階のフローリング面からの高さ設定を指定している場合もありますね。

特にも吹抜けなどの照明設定の際によく見かける表記かなと思います。

外部コンセントの高さ設定は?

室内のコンセントやスイッチなどに関しては、我が家で打ち合わせ前に頂いたオプション等の資料に記載がありました。

参照:一条工務店 オプション一覧表

しかし問題の外部コンセントなのですが図面には見事に記載がありません。

ただし私を含め色々な方の取り付けを見ていると、ハイドロテクトタイルを採用しているお宅の場合は水切りからタイル2枚分ほどを開けてコンセントが設置されている物が標準のようです。

こちら我が家の駐車場側の外部コンセントです。

特別設定をしなかったこの場所は図面上にも特別に高さ設定の表記がありませんが、下からタイル2枚分の場所に設置されています。

またこちらの記事で紹介されていますFC群馬で建築された閑古鳥さんの設置位置も同じく水切りからタイル2枚分ほどの空きがあります。

実際には水切りからタイル3~4枚目の辺りに配線の穴が開いているので、設置するコンセントなどの大きさによって取り付け位置が若干上下すると思います。水切りからの高さ設定では約15cm程なのかなと思います。

コンセント位置が高いか低いかは外構計画によって変わる

今回この外部コンセントの設置高さを紹介しましたが、この高さが高いのか低いのかは設計されるお宅の外構計画によって変わると思います。

こちらの記事で紹介しました通り外構計画によっては思わぬところで高さ設定が変わってくることもあります。

一般的にそのまま使用するのであれば高さ設定はあまり気にする必要はないかと思います。

しかし外構計画・取付場所によってベストなコンセント取り付け位置も変わってきそうです。

  • ウッドデッキ
  • タイルデッキ
  • 雨囲い
  • ベンチ
  • 植栽
  • 玄関ポーチ

簡単な一例ですが、これらをどのような高さで設置するのか?その際にコンセントをどのように使用するのか?

それによって必要な高さ設定が変わってくると思います。これだけは人の真似をすることが正解ではありません。

また設計士さんなども外構計画などは基本的に分からない事が多いと思うので何も申告がなければ通常通りの設置をしますので一般的な高さ設定になってしまいます。

やはり設計時に大まかな外構計画をもっていないと色々と後で苦労する点が出てきそうです。

特に注意したいウッドデッキ設置時のコンセント設定

今回の事例として紹介したサンルームを設置される方はそこまで多くないと思います。

しかしウッドデッキとなると採用される方の数は一気に増えるのではないかと思います。

ウッドデッキもサンルームと同じように掃き出し窓に出来るだけフラットになるように施工するのが一般的かなと思います。

ウッドデッキではコンセントを配置される方がほとんどだと思います。

しかし中にはコンセントの高さ設定がされておらずこのサンルームと同じような事例になる可能性がある方もいらっしゃるようです。

もちろん一条さんとしてウッドデッキを施工される場合などには設計士さんが気を使って高さ設定をされている例がほとんどのようです。

しかしながら外構でウッドデッキを施工するなどでついつい設定を忘れてしまうとちょっとだけ後悔することになりそうです。

ウッドデッキ用に設定された外部コンセントはFL+500程度の位置設定になっていることが多いようです。

私が確認したものはH=1FL+518というものでした。

標準的な外部コンセントの設置高さが恐らくH=+150程度だと思うので、外部コンセントが下からコンセントを挿し込むタイプである事を考えると妥当な高さなのだなと思います。

玄関ポーチも注意が必要

こちらは我が家の玄関ポーチ部分に設置した外部コンセントになります。

こちら図面上ではH=FL+300という記載になっていますよね。

この場所には郵便ポストが設置されているのですが、その郵便ポストの前で荷物をちょっと置けるような物置き兼ベンチ的なものを置くことも計画していました。

その際にベンチとコンセントが被らないように高さ設定をH=300にしたつもりだったんです。
※ベンチの座面が450~500mmを想定するとH=300ならば問題ないという計画です

しかし出来上がった物はこうなってしまいました。

もうお分かりですよね。

図面の記載はH=FL+300になっていますが、ここは玄関ポーチで玄関土間と同じくH=-180設定になっていますので実質的にはH=+480なんですよね。

他所の家の間取りをチェックさせていただく時には、玄関土間のシューズクロークなどの棚板やコンセント・スイッチ等の高さがH=-180なので気をつけておいてと口々に言っていたのです。

しかし自分の身になると玄関ポーチも同じくH=-180である事をすっかり忘れていたという事ですね。

外構で気をつけたい照明の高さ設定

コンセントと同じように外部照明の高さ設定も注意が必要です。

こちらの我が家の駐車場側の外部照明は図面の通りH=FL+2000という記載になっています。

写真でみるとこのような感じになりますよね。

+2000だと手を伸ばせば届く高さだな と思われた方はそこで失敗になります。

FL+2000は1階のフローリング面からの高さ設定ですので、実際に我が家の外構計画からすると高さは約2500mmになっています。

この高さは設置するカーポートに照明がかぶらないように考えた結果でもあります。

GLからの高さは約2550mmの計画でしたが、勾配を作るために地面が上っていますので照明までの高さは減っています。

シェードセイル用に高さ調節した外部照明

こちらはタイルデッキ側に設置した外部照明になります。

こちらも高さ設定には気をつけた場所になります。

設計時からタイルデッキ上部には陽よけのシェードセイルを張ることを計画していました。

よって設計士さんに頼んでシェードセイルを張った状態でも邪魔にならない設置位置、そして外部照明を使う際に下から手で角度調節が出来るだけの位置に設置をしてもらいました。

以下計画時の設計さんからのメールの抜粋です。

テラス(タイルデッキ)の照明高さですがタープの下程度の高さで考えると、テラス~1階床まで約500mm、1階床~窓下まで782mm、窓下~窓上まで1350mm、計2632mmで照明の寸法を考えると2500mmが上限ですが、簡単に手の届く範囲で1900mmあたりかと思います。

FLから計算するとFL+1400でいかがでしょうか。

ちなみに道路面の照明はFL+2000(地面から約2550mm)となっています。

我が家の担当設計士さん、私の希望を上手く汲み取って下さって100点満点の計画をして下さいました。

結果としてこのような配置になりました。

ちなみに建築中のこちらの写真にあります黒い穴が標準設定の高さのようですよ。

シェードセイルのサイズによっては照明に接触したり影になったりする可能性があったのがわかると思います。

一般的な外部照明の取り付け位置は上図で示した位置になると思うのですが、一条工務店さんでウッドデッキなどを採用された場合にはもっと上に配置される例があるようです。

図面製作時にウッドデッキがあると自動的に変わるのか、設計士さんが気を利かせて変更して下さっているものなのかは未確認です。

外構計画にて別途ウッドデッキを採用される方などは、コンセントに加えて照明の高さにも十分お気をつけ下さい。

物干しの設置高さにも注意したい

我が家では設置をしていませんが、壁付けの物干し金物を設置した際にも注意が必要かなと思います。

物干し金物は通常は窓の高さ(H=2000程度?)に設置されるのではないかと思います。

2階のバルコニーなどに設置の際には身長の高低により干しやすさの違いはあれど一般的な高さなのかなと思います。

しかしながら1階に設置する場合は注意が必要ですよね。

物干し金物へ物干しする場所が家の中からなのであれば良いのですが、外側から干そうとする場合に基礎部分の高さが足されますのでおおよそH=2550ほどの高さになるかと思われます。

まさにこの外部照明の設置位置と同じような高さですね。下からではとてもじゃありませんが届かないです。

まとめ

家の設計図(図面)というのは家を初めて建てるような素人には基本的に読み取りが大変なものです。

私も全くの素人から図面の読み取り方法を覚えて必死に打ち合わせをした記憶があります。

その基本は

「図面に書いていないことは作業してくれない」

「こちらがそうなると思ってることは向こうは思ってない」

というものでした。図面上の一つ一つの記載において

  • 設置の高さ
  • 壁からの距離
  • 種類
  • サイズ

などなどを図面が出来上がってくる度に図面上の記載を一つずつ消しこんで確認作業をしました。

分からないことは臆せずにどんどん質問しましたし、図面に書かれてなくて判断が曖昧な事柄に関してはどんどん設計士さんに施工連絡表を書いてもらいました。

そういった証拠を残すことにより、建築中などに業者さんに質問された際に自分から細かく指示や説明が出来ましたし、あの時言った言わないという事柄は建築中にも無かったと思います。

外回りのコンセントの高さなんて多少上下してても気にしないよ!

ちょっとぐらい場所が移動してても問題ないよ!

という場所については良いのです。

しかし明確な計画などがある場所についてはその設置位置に関しては手書きの図を書くなりして、しっかりと自分の思っている場所に取り付けられるような図面になっているのかを確認してくださいね。

一番怖いのは

「こうなるはずだったのに」

「私はこう思ってたのに」

という勝手な思い込みです。またこの記事をもしも設計さんや営業さんが見られていましたら、今一度施主さんの立場に置き換えて打ち合わせをして頂ければ嬉しいなと思います。

「こうなるのが当たり前なんだよね」

が、初めて家造りをする施主さんには当たり前で無いことが沢山あります。

その際にこの間取り設計失敗シリーズ、ついつい見逃しがちになりそうな点を紹介しておりますので参考にして頂けますと嬉しいです。