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設計時に家の風通しを考える




窓を開けないのが基本設計

一条工務店の高気密高断熱住宅は基本的に窓を閉めっぱなしを前提に設計されていると思います。外気の流入はロスガードのフィルターを通して循環しますし、差圧感応式換気口も熱交換はされないもののフィルターを通してきますので窓を開けないほうが室内の空気は綺麗な状態を維持出来ると思います。

と言っても、やはり窓を開けて風を取り入れたい時はあるのかなと思います。自分では窓を開けないほうが良いと思っていても家族が開けちゃうとか、生活の仕方を変えるのが大変な年齢の方も中にはいらっしゃるでしょう。

窓を開けても良いのはいつ?

真夏の場合

お住いの地域によりますが、真夏などは外気温も高く空気を取り入れるメリットはほぼ無いと思います。この辺は夏でも熱帯夜(最低気温が25℃以上)の場合がありますし、熱帯夜までいかなくても20度を超えるような場合も多いです。夏はおとなしく全館冷房した方が良さそうです。

冬の場合

冬は一般的に床暖房を使用している方が殆どだと思うので、わざわざ暖めた室内の空気を外に逃がすことはありませんよね。勿体無いと思います。外気は乾燥しているので窓を開けることは問題無さそうですけどね。

外の湿度が高い時、梅雨時期など

室内よりも室外の湿度が高いときも空気を入れるメリットは無いと思います。東京なども夏の相対湿度は70%前後になっているようですし、たとえ外気温の方が低くてもエアコンで除湿された室内に湿気った空気を入れることは本末転倒です。温度が低い外気を取り入れて気持ち良い気がするけど、実際はどんどん不快にしていることになりますね。梅雨時期などは大人しくエアコンの再熱除湿機能などを使ったほうが良さそうに思います。また室内干しの場合もエアコンの再熱除湿機能や仕切った部屋の中で夜間の電気代が安い時間に除湿乾燥機を稼働したりする必要がありそうです。

春・秋の場合

日中は気温がそこそこ上がり、日差しもそれなりに入って室内が温まるが夜から朝方にかけて外気温が下がる時期ですね。外気の湿度もそこまで上がらずに室内干しなどをしている家では外気のほうが湿度が低い場面も出てくるかもしれません。

このような状況なら窓を開けて外気を取り入れても良さそうですね。以前のダイキン製のロスガードの場合にはこのような場合に外気を熱交換せずに取り入れられるモードがあったようですが、MAX社製のロスガードになってその機能は無くなったのでしょうかね?詳しくはこちらのpopologさんの記事をご覧下さい。

一条工務店のロスガードにおける梅雨の湿気対策に最適な設定とは

また、この件に関してはフェッピーさんも記事にされていました。

http://ameblo.jp/auckland5go/entry-12257444352.html

やはりエアコンを稼働出来ない時期の日除け対策は重要かなと思います。我が家では日差し対策として西側の窓に日除けのシェードセイルを取り付けられるアイプレートを取り付けました。

日除けの為のシェード用アイプレートを外壁に取り付る為のポイントまとめ

我が家で考えた風通しを見越した間取り設計

我が家では東西に細長い立地と、一年を通して強い西風のある地域なので比較的計画をしやすかったと思います。特に西側には風を遮る建物が絶対に建たない立地なので余計に計画がしやすかったです。

前述の通り基本的に窓を開けない生活だとは思いますが、室内に匂いが充満したりと一時的に風を通して空気を入れ替えたい場面もあると考えました。なので基本的に風通しをする際は「一時的に」窓を開ける程度になると考えています。

我が家の全体図

こちらが我が家の全体図です。これだけ間取り紹介をしておいて全体図を出すのは初めてかな?と思います。広さも控えめな平屋なので全体図を出すまでも無いですけどね。

風の流れるイメージ

我が家で窓を開けて風を通すイメージを考えるとこんな感じです。

我が家の計画では主寝室とリビングの掃き出し窓から一気に風が入り込み、LDKを抜けて玄関のシューズボックスの小窓から風が出ていくイメージを考えています。

この「風が抜ける」為に玄関の間取りは色々考えた経緯があるんです。

玄関の間取りで考えたこと

我が家の駐車場は図面右側の東側にあるので、本当は玄関をストレートに東側にしても良かったんです。

今のままの家の形で考えると玄関の間口は狭くなりますがこんな感じで間取りを考えることも出来ました。

収納は増えますし、土間も十分広いですし、物置や水栓も近くに設置出来ますし自転車置場に良さそうな場所も確保出来ます。カーポートの設置位置によってはほぼ雨に濡れずに玄関に辿り着けるんですよね。

しかし、これだと風が通らないんです。いざ風を通そうという時に玄関を開けっ放しにはしないでしょう。玄関ドアには網戸も設置出来ませんし。それと、この配置だと親子ドアの向こうのLDKが丸見えになっちゃうんですよね。LDKの広さ感を求めた我が家では親子ドアのガラスは透明にしたかったです。

という事でこのような配置は諦めて現在の玄関方向になったわけです。「風の抜け道」としてのシューズボックスの間にある窓は結構重要だなと思います。

とはいえ窓を開けないのが基本的に良いのは間違いないので、今までの生活を変えていけるかどうかが快適な生活への第一歩なのかもしれませんね。

まとめ

窓を基本的に開けない生活、湿度管理などは一般的な住宅ではあまり気にする必要が無かったことかなと思います。しかし高気密高断熱を売りにした一条工務店の住宅においてそのスペックを活かすにはある程度の基礎知識は必要なのかもしれません。

家に自分の生活や身体を合わせてどうするんだというお話も出てきそうですが、少しの対策をするだけで外気温に左右されない光熱費を抑えられた生活が出来るわけです。いや、光熱費は変わらないかもしれませんが家中快適な生活が出来るわけですね。冬は床暖房で言うまでもありませんが、夏も全館冷房の計画が上手くいくと快適な生活になるのかなと思います。

これから設計される方は、今までの昔ながらの日本家屋とは違うんだという事をよく分かって設計されて欲しいなと思います。我が家ではエアコンの配置など失敗したなぁと思いながら最低限の対策は出来たかなと思っています。

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6件のコメント

どーも、こんばんは( ・∀・)
記事のご紹介ありがとうございます。
全館冷房で熱帯夜が無い家は最高ですよ~
それに花粉症の方は今の時期に窓を開けたら(ToT)
ロフトのない平屋の全館冷房は見たことがないので
まぼこ邸には注目しております。
梅雨が楽しみですね( ^ω^ )

フェッピーさんこんばんわ!

毎度ながら勝手にリンクを頂きましてありがとうございます。冬の床暖稼働の記事もそろそろ書きたいなと思っています。

我が家を設計中にフェッピーさんの記事を拝見できていればもうちょっと対応出来ていた部分も大きかったなと残念に思います。特にもLDKのRayエアコンと主寝室のエアコンの配置を逆に出来ていたらもっと良かったなと本当に残念に思っています。主寝室の日立のエアコンの方が性能が良さそうですし、全館冷房を前提にするともっと容量の小さなエアコンをメインのLDKに使用することも出来ましたのかなと。まぁ逆にしていたら室外機の配置に苦慮していたとは思いますけどね(;^ω^)

しかしながら全館冷房をする前提で考えた我が家はフェッピーさんの計画ほどはいきませんが、ある程度空気の流れや家全体を冷やす方法を考えられたと思っています。フェッピーさんの記事を読みながら基本的な考えが間違っていなかったんだなと納得する部分も多かったです。入居後の1シーズンは手探り状態が続くと思いますが出来るだけ状況をお伝え出来れば良いなと思っています。

また困ったら色々教えてください。ありがとうございます。

はい、レポート楽しみにしています。
確かにRAYより小型エアコンの方がCOPに優れますが
冷房の消費電力は暖房に比べて少ないので、大きな影響はないと思いますし、
一軒目でそこまで考えられただけでも凄いと思いますよ。
はたして平屋は再熱を使わず梅雨を乗り切れるのか
楽しみです。
まずは再熱で快適さを味わってから冷房運転にチャレンジされると分かりやすいとおもいます。
頑張ってくださいね( ・∀・)

ありがとうございます。

まずはエアコン用のワットチェッカーを購入してエアコンの稼働状況をしっかりと把握できるように準備したいなと思います。我が家の入居1年めの冬はやはり過加湿状態でして、先日も湿度管理に無知な妻が室内干し後に湿気がすごくて温湿度計を見たら絶対湿度が12g/㎥を超えていて思わず除湿機を稼働したと言っていました。床がベタベタして不快だったと言っていました。今までは相対湿度しか見てこなかった妻が突然、実感として過加湿を感じ絶対湿度をみて除湿機を稼働したことに驚きました。

エアコンの冷房のみでどこまで湿度管理が出来るのか私も楽しみです。何か合ったら相談に乗ってください。宜しくお願いします。

お世話さまです、POPOLOGです。

興味深く記事を拝見させていただきました。
たしかに、一条工務店の家は、冬は簡単に快適な生活を送れる反面、夏場の温湿度管理は難しいところがありますね。

わが家の場合は夏場は早朝に、2階の吹き抜け窓と1階のはき出し窓を開放して一気に空気の入れ替えしています。設計時は窓を開ける機会は少ないだろうと想定していましたが、想定以上に窓を開けています。

ロスガードの屋内側フィルターが結構汚いのはそのせいか…と、今になってドキッとしています(^_^;)

一条工務店の施主さんのブログを見ていると、皆さん住んでからも楽しそうですね!

ではでは。

コメントいだきましてありがとうございます。

皆さん床暖に気を取られて冬の温湿度管理ばかり考えているように思えますが、むしろ冬以外の方が対策が必要という罠ですよね。我が家ではまだ窓を開けるようなシチュエーションがありませんが、湿度計とにらめっこしながら四苦八苦する一年になるのかなと思います。

一条施主さんはどうしてもブロガーさんが表に出やすい環境にあると思うので目立ってしまいますよね。でも自分では気づけ無い情報を沢山教えてもらえるので助かりますよね。私もお役にたてる記事を書けるように心がけたいなと思います。

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まぼこmaboko
福島県で2016年に一条工務店で新築を建てました。 家づくりに関わった時に身に着けた知識を皆さんにお伝えします。全館冷房や全館床暖房の暮らし方など、多数の間取り相談に応じています。

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